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唐揚げにはレモンなの・・・・・・?

2021-02-17

みなさんこんにちは。中谷と申します。

大雪がやっと落ち着いてきたと思ったら今週からまた大雪に……。

もうこれ以上降り積もらないことを祈るばかりでございます。

 

さて、先日、某人気クイズ番組を見ていた時こんなクイズが出ておりました。
「唐揚げにレモンをかけて食べる人は何%?」

私は普段、唐揚げにマヨネーズをかけるかプレーンのままで食すのですが
意外にもレモンを絞って食べる方のほうが多数派で、おおよそ7割の方が唐揚げにはレモンだと思っているようですね。
「マヨネーズは異端だろ」と家族からツッコミをいただきました。
確かに、レモンをかけることでサッパリ感が増して食べやすいのかもしれませんね。

しかしふと、疑問に思ったのです。
「物事に100%一致することが正解なんだろうか」と。
考えてみると、社会においても決めごとは多数決を用いられることが多く、多数の同意を得られるとそれが世の中の決定になってしまうことがありますよね。
では100%の同意を得られるものが一番理想なのでしょうか?

気になって調べてみました。

 

 

「100%に近づけば近づくほど信頼性は損なわれる!?」

満場一致の状態に近づくほど逆に信頼性が下がってしまう「満場一致のパラドックス」というものがあり、必ずしもその状態が理想だと言えません。

「満場一致のパラドックス」とはどういうことなのかと端的に言うと、

全員が同じ意見だというのは怪しいということです。

 

例えば、「9個のリンゴと1個のバナナが箱に入れられ、この中からバナナを当ててください」と言われたらバナナを知らない限り100%バナナを当てることができると思います。←この場合には満場一致のパラドックスは起きません。

一方で次の場合はどうでしょう?

「ある事件の容疑者10人がいます。見た目も年齢も違う容疑者です。100人の目撃者が全員一人の容疑者を犯人だと指したらその人は犯人でしょうか」

果たして100人全員が同じ容疑者を指すなんてことはありえるでしょうか?100%の同意が得られているのにもかかわらず疑わしいですよね。

同じように会議で多数決を取った時反対意見が全くなく、そのまま議題が決定してしまうという時もありますよね。

そこには「自己検閲(集団の結束を乱したくないといった心理作用で疑問や反論を自ら控える傾向)」や「確証バイアス(自分の都合のいい情報ばかり無意識に集めてしまう傾向)」といった心理作用もあります。

特に面白いのがこの確証バイアスで有名なものに血液型によって性格を結びつける行為があります。

例えばA型の人のデスクがきれいに片付けてあって、それを見た人が「やっぱりこの人は几帳面だ」と思ったとすると、たまたまその時きれいにしてあっただけだとしても几帳面という思い込みのために前日まで散らかっていたという可能性を見落としてしまう。(いつもきれいにしているんだと思い込んでしまう)

このような確証バイアスが多数決で起こりうるのかということも考えて議論を進めなくてはいけません。

また、系統誤差と呼ばれるものもあります。

系統誤差とは物事の測定方法そのものに間違いがある場合におこる現象です。

1993年から2008年にかけてヨーロッパ各地で起きた事件で、犯人のものと思われる同じDNAがいくつも検出されました。

精密なDNA鑑定を頼りに「ハイブロンの怪人」と呼ばれたその犯人を突き止めるべく何年も捜査を繰り返しましたが、どうもつじつまが合わないことばかりでした。

実のところ「ハイブロンの怪人」は全く関係のない無実の一般女性でした。DNA採取には綿棒が使われていましたが、手作業で行われていたため製造過程で彼女のDNAが綿棒に付着してしまっていたのです。

このように正確といわれるものにも必ず結果のブレがでてしまいます。

 

私が思うに100%の信頼というものは成立しないのかもしれません。今後行われる新型コロナウイルスのワクチンも1000人中1000人が副作用がありませんでした、なんてことがあったら少し疑わないといけないかもしれませんね。

100%一致という結果に一度疑いの目を向けてみるのも大切かと思います。

 

 

 

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